「私はこれからも描き続けてもいいんですか?」
と言って涙を流す方までこの前の出張添削ではいらした。
「どうぞどうぞ」と答えた。
なぜその方がそう思ってしまうに至ったのか?
本当に現代を象徴する一言だし、解決すべきことだと思う。
いまだに「漫画、アニメ」の絵を描くことに対する偏見が根強い。
現代のトップアートであるばかりか、絵によるヒーリング効果、自浄作用が凄まじく絵にはある。
そこらへんの精神メカニズムの解説はこれから重要。
つまり「絵を描くことそのものが目的」であり上達は満足感を補強するにすぎない
つまり絵を描くことは他人意思を伝える手段であり創作そのものが自分を癒す目的でもある。
手段と目的が同居してるとしか下手だった時代も描き続けた自分の行動に説明がつかない。
受験就活で絵は「役立たず」扱いされるがそれが人生そのものを貧しくする行為であることにそろそろ気づいた方がいい。
下手でも描きたい人は描けばいいし、上手くても描きたくない人は描かなければいい。
本当にただそれだけなのだけれど自分の気持ちを押し殺すことが大人になることと勘違いした人々の同調圧力により自分も本心を忘れていく。
絵を描く行為はどうやって隠しても本人に人となりが出る。
つまり絵を描く行為そのものが自分と向き合うことであり、絵の上達はモノの見方を多面的で深く広く変えて行くことでもある。
つまり考え方と手先両面を鍛えないと上手くならない。
絵を描く行為は本心がそのまま出る。
だから30歳を前にした疲れたOLが自分の心を取り戻すために今から絵を描こう‼︎という人、本当に多いです。
絵を描くのはまず誰の為でもなく自分のために描くわけです。
添削してる僕さえも半分は自分の満足の為。だからギリギリ自分の美意識が許せる範囲に引っ張り込む。
そこを踏み外して美的感覚から外れた絵を描き始めると本当にストレスで絵そのものが死にはじめる。
絵が死んできた瞬間を見逃さないというのも大事。
漫然と描かないように。
2018年5月16日水曜日
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