2018年9月9日日曜日

クオリティにはお金を払わない

人はクオリティそのものにはお金を払わない。 「楽しい「気持ちいい」「面白い」「勉強になるなあ」… などの感動にお金を払う。 あくまで感動させるためにクオリティがある。 世の中の絵師の収入は上手い順ではない。 他人を感動させる順になっている。 絵が下手だけど面白い漫画はたくさんある。

だから「好きだから」仕事にするんじゃなくて「感動させられるかどうか」を生業の基準にしたらいい。 好きなことは趣味でも何でも自分のためにやったらいい。 どのジャンルが一番感動させられるか?絵を仕事にするときの考え方です。

まず感動させなきゃいけないのは自分だ。 「感動させる」=「本心を隠して他人のため…」とは違う。 感動させることで自分のやる気がさらにでる。 自分の好きの延長上じゃないと他人は感動しない。 自分の感動を最大化させていく延長線上に他人の感動がある。

作品が売れないからと言って、絵の密度を上げて、ひたすら絵だけ拘ろうと現場では考える。 しかし根本的な企画内容がユーザーに向いてない限り現場の苦労は全て徒労に終わる。 いつしか現場はユーザーじゃなく身内での技術比べに専念し、益々ユーザーと乖離していく。

「ユーザーのニーズを考えるのが面倒くさくなるとクオリティ重視に逃げる!!」 稀代の名作はいい意味でコスパ優先!! むしろ無駄に作画豪華になり始めると作品そのものがつまらなくなる傾向にある。 絵描きが外じゃなく内輪向けに競争し始めるとまずい。誰得の豪華作画なの?など

これは大予算の近作よりも無名時代の大ヒット作品などでよくある現象。 ミニマムに拙作の自主制作も絵が下手くそな時代の方が演出が凝っていたりするから不思議。絵が無駄に上手くなることで絵力でねじ伏せようとし始める。 素人無視の過剰表現はアニメ、映画、漫画、ゲーム等々よくある。

演出はワガママであり思想家であり…いわば変人じゃないと世の中に新しい価値感提示出来ない。 絵が上手いから、真面目だからとかそんなレベルだと世界観つまらな過ぎて予告の時点で萎えてしまったりする。 技術者か思想家かくらい絵描きと演出には似て非なる溝がある。

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