2014年10月11日土曜日

◎アニメーター志望の中高生に読んで欲しい話

『某区新人アニメーター養成プロジェクトを一日やってみて』

集まった人たちの意識の低さに驚きました。

アニメーターなのに自分の描いた絵が動いたところを見たことがない人がたくさんいたからです。


『え!?それでなんでアニメーターになったの??』 っと言いたくなりました。

クイックチェッカーとは言わなくても動くメモ帳やタダ、もしくは数百円で買えるアニメ制作アプリが存在する時代になんで?!


課題を完成させて映像で見せてくるところからスタートするのものと思っていましたがそんな参加者は一人もいないで拍子抜けしました。

これだけアニメを作る、または線を撮影して簡易アニメが作れる時代なのにそれをしてない人はまず自分のアニメーターとしての適正を疑ってください。

若いから、お金がなかった、時間がなかった・・・。全て言い訳です。


それはあなたがアニメーションに対しての人生のウエイトが低かったことを意味します。

つまりそれをしていないあなたは『アニメは好き』かもしれないけれど『アニメを作るのが好き』ではないことを意味しています。才能があるない以前の話です。


『アニメを作るのが好き』でしょうがない。色々出来ることはやった。上手いアニメーターの動きの模写も研究も考えられる全てをした。しかし、そういう人たちみたいになかなか描けない・・・。

そこまでやってはじめて才能論になります。

しかしそこまでやっていない人はただ・・・

『あんまりアニメーションを作るのが好きじゃないのね』

の一言で終わりです。


「アニメが好き」→「とりあえずアニメの専門、大学」→「高い学費払ったし、とりあえずアニメ会社に就職」・・・

こんな流れの人が多かったんじゃないでしょうか。


「アニメが好き」の次に「とりあえずアニメーションを描いてみる」をしてほしかったなあ。

高い学費を払ってしまう親もいけないのだと思います。

異常にニート、引きこもりを怖がるあまりそれよりは高い学費でも学校行ってくれればその間にやる気が出てくれるかも・・・という甘い期待をしている。

アニメ作りの基本は引きこもりですよ。そうしないとアニメが完成しない。


バイトしながら家でネットのアニメ私塾だかを地方でやっていたらそれはご両親が奇異な目で見るでしょう。

やっぱり都会に出て、学校行って、就職して・・・

その親世代の価値観の末に今日の子達は間違いなくいます。

都会に出て、学校行って、就職して・・・

っという高度経済成長期型の発想で行って成功出来るアニメーターは本当に100人に一人ですよ。


「田舎で引きこもってネットに自作アニメをアップ」→「評判になる」→「都会からプロの仕事がくる」→「仕事してみたら一人暮らし分は稼げる」→「上京」

これが21世紀型の新しいクリエーター像です。


二番目の「評判になる」がならなかたったらその先の確率は極めて低いので諦めましょう。

今日(昨日)の参加者の中でこれらのツイートを見てアニメーターを辞める人がいたらそれはそれで良いと思っています。

本当にダラダラ続けて良い仕事ではありません。社会保障も何も全く完備されていないので。

自分に適正なし!!と判断する舵取りも人生の中でとても重要です。


以下当日の養成課題です。

140321某区課題

◎図少年が以下のことをする動作の原画及びタイムシートを作画しなさい。

〈課題動作〉

1.箱Aに向かって歩き、箱Aによじ登りその上に立つ。

2.箱Aの向こう側に下りる

3.箱Aを持ち上げ箱Bの上にのせる。

※みなさんの実力がわからないので難しい人は1まで、できる人は3までなどできるところまでしっかりやること。

〈条件〉

•箱Aは立方体で箱A.Bは同じ大きさである。

•箱Aの重さは少年が上にのっておかしくないモノを想定し、自分で決めてください。

〈手順参考〉

1.まず似たシュチュエーションを現実で設定し、自分で演技し、それを撮影する。

2.それを参考にして頭の起動を決め、歩幅も決め、全体の流れの設計を一枚にまとめる。

3.2と同時に大まかなタイムシートも付ける。

4.2の設計を元に全体の枚数分のラフを描く。

5.4を元にタイムシートを具体的に書き込み、映像化して確認。

6.大丈夫そうならラフの清書をして完成。

注)キャラキープできる方は描き送りでも大丈夫です。あくまで上記のやり方は参考です。 ※提出物は清書できなくてもラフで他者が理解できる範囲の絵なら可。

※当日持ち物について。 時間を計れるモノ必須。 その他スマホ、カメラ、ノートパソコンなど今回の課題を上げるに当たり必要と思う物は良識の範囲内で何でも持ち込み可。

◯この文章を読んだ段階で課題は始まりました。 当日まで頑張ってください。



0 件のコメント:

コメントを投稿

2022年塾生T ・Hさん受講感想「受講してよかったこと」

  私塾の申し込み締め切りが間もなくに迫り、キャラコース受講中のわたしも残る課題が3月分の2回となりました。 去年キャラコースに申し込んでからもう1年が経とうとしてるんですね〜 ここでこの1年(正確には11ヶ月)を振り返りたいと思います。 受講を迷ってる方にも、判断材料になれば!...