「創作による解毒作用」
絵はなぜ描くのだろうか。
上手いから?
褒められたいから?
将来、絵で食っていきたいから?
なんとなく楽しいから?
絵を描くことは別に特別上手い人だけの特権じゃない。
いろんなレベルの人が昨今描きはじめ、各々に楽しんで描いている。
ではなぜ、皆、描きはじめるのだろうか?
その原因の一つに「創作による解毒作用」があるのではないだろうかと考えている。
私は19歳頃から描きはじめたが当時の絵を見ると「よくこんな下手な絵を描いていたな」と同時に「だけどこの時も描いてて楽しかったな」という記憶しかない。
また、中高生までは何でも斜に構える、大人の揚げ足取りばかりするような嫌な人間で、いわゆる中二病みたない感じだった。
それが大学時代の自主制作アニメや絵の仕事を通して徐々に素直になり、様々なコンプレックスから解放されていったような実感があった。
絵やアニメを作ることで徐々に自分を整理し、理解できるようになり、受け入れられるようになった気がする。
今日、不安定な世相の中、多くの人が他人を過剰に気にし、競争に晒され、心を病んでいっている。
そういう現状と絵描きの増加は無関係ではない。
時代が絵描きを増やしている言えなくもない。
絵を描く理由を色々と考えてしまう人もいるだろう。
私みたいな下手な人が描いていいのかな?
こんな絵を描いて恥ずかしい…など。
上手くなりたい、プロになりたいという上昇志向もいいが絵を描くことそのものを「心を癒す」という最大の目的にしたっていい。
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